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5年目の伐採・完結編 [暮らし]

昨秋から続いていた、穂高の別荘に関するエントリー記事、
“5年目の伐採”シリーズの完結編(!?)。

先週半ばに作業を実施し、アカマツを予定通りの本数伐採完了です。

2010.01.31伐採1.JPG
年輪見ると40~50年生くらいだったかなと思われ。

2010.01.31伐採2.JPG
建物の南側に位置したものが多かったので、
切り倒したあとはスッキリして日当たりもよくなった感じです。

2010.01.31伐採3.JPG
幹は撤去しましたが、枝葉はそのまま残置。
けっこうな量ですが、そのまま放置していられるという
敷地の広さが少々うらやましい感じで。
まあ3年もすればけっこう朽ちて目方も減ってくれるでしょう。

天満沢の家と床板 [暮らし]

久しぶりに天満沢の家を訪問。
天満沢の家.2009.12.1.JPG
セルフビルドでご主人がほぼ一年かけて完成させた家は
雪が積もった森の景観の一部になりきっていて、とてもいい感じ。

訪問は一年ぶりくらいになるかな?
前回はまだ生まれたばかりの赤ちゃんだった下のお子さんが
すっかり大きくなっていて、子供の成長の早さを改めて実感。
悪戯が過ぎておかあちゃんに叱られても、
めげずに腕白ぶりを発揮する上のお兄ちゃんにも拍手(笑)。

美味しいコーヒーをご馳走になりながら奥さんと雑談していると
床板の話になり、冬場は隙間がすごくなるということで。
全般的には目立たないところも多いのだけれど、
リビングのストーブに近いエリアはけっこう目立つ隙間が出来ていて。
天満沢の家.2009.12.2.JPG
天満沢の家.2009.12.3.JPG

聞けば昨シーズンも同じように隙間が発生して、
逆に夏場は反対にびしっと隙間が埋まっていたとのこと。
夏場の膨張も板が浮き上がってくるほどのものではないそうなので、
とりあえず許容範囲内の動きで納まっているのかなと、ちょっと安心。

このお宅でこちらからお勧めして採用してもらったのはラーチの15mm。
天然オイルで塗装仕上げ済み、6尺長さの四方実付なので施工性に優れ、
値段も頃合いで色合いも落ち着いているのでウチの事務所としてはときどき採用している。
欧州カラマツの別称どおり外材なので、ウッドマイレージの点ではちょっと難あり。
ホントは国産の杉やカラマツ材を使用したいところなんだけれども。

ただ、パインのログ壁の家にラーチのやわらかい赤茶系の色合いはむしろお似合いだと思う。
自然な風合いの色目だし、全体をパインで統一するよりもむしろ調和がとれて
家全体としていい意味でメリハリが出て、それが逆に落ち着きに繋がっていく感じで。

クライアントの好みの問題でもあるし、ウッドマイレージも含めて
決してラーチがお勧めの上位にランクしているわけでもないのだけれど、
在来軸組みの家づくりでは当たり前のようにしている各部位ごとの素材選択は、
パインオンリーのフルパッケージで思考しがちなフィンランド系ログハウスなどでは
とくに必要なことだと感じている。

続・5年目の伐採 [暮らし]

ちょうど1ヶ月前、穂高の別荘で立ち木伐採を検討している云々の
記事をエントリーしましたが、その続編……。

並行して作業実施した石…もとい岩の撤去はなんとか無事に済みましたが、
伐採は立ち木の具合がちょっとややこしくて難儀しているところ。

8本前後の赤松伐採予定なのですが、
そのうちの1本が傾斜している上に枝が電線に絡みかけていて、
簡単にいく話ではない感じになってしまいまして。

別荘地の赤松.JPG
(分かりにくいですが、道路側に傾斜した上に電線と枝が喧嘩しそうで。)

仮にその難儀な1本を除外したとしても
その他を赤松を伐採するためには残したい雑木を切る必要が出たり、
隣接地=他人様の土地の立ち木に悪影響を及ぼしかねず、
作業はなかなか困難なことになるようで。

と、そんな見立てを業者にしてもらったりしているところ。
大型機械を導入すればなんとでも、って感じでしょうが、
予算を考えるとそう簡単な話でもないですしね。

新築時もそうですが、家が建った後の伐採作業もそれ以上に大変です。

この件、たぶん続編があると思われます。。。

石……もとい、岩 [暮らし]

先月、伐採の件で相談を受けた穂高の別荘宅を再訪。
その後日程調整がつかなくて、
今日やっと伐採業者に現地下見してもらったのだけれど。

今日の本題はそれではなく、別件で依頼を受けていた石の撤去作業。

庭作りの合間、ゴロゴロと出てくる石を
オーナー夫妻は自力で移動させていたところ、
人手ではとても歯が立たない大きな石に出くわしてしまい。
石じゃなくて岩!1.JPG
基礎工事を依頼した土木業者の若旦那にご登場いただいて
石の掘り起こしとその撤去作業を行ってもらったのですが、
これがなんともはや予想外の大きさで四苦八苦。
オーナーさんたちだけでなく、重機の歯も立たないほどで。
まさに地表に見えていたのは氷山の一角という表現がピッタリ。
石じゃなくて岩!2.JPG
朝からスタートした作業。
自分はその後別の打合わせがあったので失礼したため
結末がどうなったかは不明のまま。
たぶん、なんとか掘り起こした石だけれども、
搬出は出来なくて敷地の片隅にひとまず残置したままのはず。

このあたりはゴロゴロと大きな石が出てくる土地柄とはいえ、
5年前に建築工事で土地をいじった際には目立つ石も発生しなかったことから
今回はちょっと想定外の大きさの石に思えたこともあり、
“敷地の守り神?”
“しめ縄でも巻きますか?”
なんて冗談も飛び交ってしまいましたが、
庭石にでも使おうって方、いらっしゃったらぜひお問い合わせを。(笑)

5年目の伐採 [暮らし]

2005年の春に竣工した穂高の別荘を訪問。
先日オーナーより連絡があり、敷地内にある赤松を数本
伐採して欲しいとの相談を受けた。
5年目の伐採.JPG
建築当時、敷地は赤松と雑木の乱立する深い森状態。
着工前にあれやこれやとアドバイスと相談を繰り返し、
撤去する木と残して活かす木を選別したうえで
伐採作業を行ったつもりだったけれど、生活を始めて数年経ると
切ってしまいたい立ち木がどうしても出てきてしまうこともあるようで。

依頼された赤松を撤去しても雑木をはじめとして
まだまだ敷地には緑豊かな環境が残ります。
じぶんちの庭と比較して広大な庭を確保されている
オーナーさんをちょっとうらやましく思ったりした
今日の出来事でした。

家具とお星様の話 [暮らし]

先日ふと立ち寄った大手家具販売店でのこと。
食器棚コーナーに並んだ家具のひとつ、ガラス扉の片隅に
"F☆☆☆を使ってホルムアルデヒド発散を減らしています”
みたいな意味合いの表示がされてあった。
「☆みっつで発散量減らしています、って?」

意味が分からず、少し気になり並列する別の家具のこれまた片隅に貼られていた
小さな表記に目を向けると、"環境(健康)に配慮してF☆☆を使用しています”
という内容の説明があり、それはほとんどの家具に貼り付けられていた。
「☆ふたつで配慮、って??」

ご存知建材のシックハウス対策で、有害物質のホルムアルデヒドについては
その発散量が少ない順に4つ星→3つ星→2つ星とランク付けされています。
つまり木材や漆喰など告示対象外製品を除けばF☆☆☆☆が有害物質の
発散量の最も少ない部材として使用面積に制限がかかりません。
いっぽう、F☆☆やF☆☆☆はそれぞれに使用面積制限があります。

ウチが設計する家ではもちろん告示対象外かF☆☆☆☆しか使ったことがなく、
おそらくほかの設計事務所や工務店さんも同様だと思うのだけれど、
市販家具の世界ではまだそこまでは至っていないらしい。

中霧島壁.JPG
(F☆☆☆☆の左官仕上材)

このシックハウス対策の法令が施行された当時は
市販されている家具などはその使用建材にF☆☆とか多いので、
住宅の換気設計はその点を考慮して行わなければいけないなんて、
そんなことを聞かされたりもしたけれど、それから数年経た現在でも
そのへんの事情はなかなか変化が見られないみたいで。

若い世代にうけそうなデザインと、低価格が売りの家具は確かに魅力的。
ただ、使用されている建材の質については、どんなふうに考えられているのだろう?
家具くらいの大きさならF☆☆クラスで十分という認識が
売る側かユーザー側、あるいは双方にあるのや否や。

自分のなかでもF☆☆とF☆☆☆☆の差異がどの程度のものか、
数値では分かっていても、実際のところは経験値が乏しいので
正直言って計りかねるところがあるのもまた現実。
ただ、健康と環境に配慮した家作りを模索するなかでは
常に意識を高めて取り組まねばいけない課題ではあるには違いないのですけれどもね。

煙突掃除 [暮らし]

今日、穂高の家で煙突掃除を実行。
屋外煙突のトップに取り付けた防鳥網のところが煤で目詰まりし、
煙の抜けが悪くなってきたので、暖炉館にご足労頂いてメンテナンス。

今年一年目で本格的にストーブを使用開始したのが10月下旬頃。
しっかり乾燥させた薪を使えばこの時期にメンテナンスする必要もないのだけれど、
薪の調達が遅れて乾燥にじゅうぶんな時間をかけられなかったことが
今回、緊急メンテナンスに至った主因と理解。
以前のエントリーでも薪割り時期が遅くなってしまったことを記事にしましたが、
乾燥の早いものからボチボチ使いつつも、あんまり良くないよなぁと思っていたら
案の定、って感じで。(自嘲)

今まで数多く薪ストーブ設置住宅を設計施工してきて、
その使用方法もひと通り理解できているつもりでしたけれど、
理論と実践はまったく別物です。
というか、分かってんならちゃんと基本どおり乾燥材を最初から使えよって話ですが。。。

昨秋取り付けた防鳥網はひとまず取り外しておくことにしました。
丸トップの場合、オンシーズンでは外しておくのが賢明ですね。
まあ、何事が起きても穂高の家は実験ハウスなので、
これもまた実地勉強のひとつだと思うことにしております、ハイ。

穂高の家、煙突掃除1.JPG(煤で目詰まり)

踏み台スツール [暮らし]

まいどおなじみ、JIO工房から新しいラインナップが登場です。

踏み台とキッチンスツールを文字通り足して2で割った、
その名も「踏み台スツール」。

踏み台スツール.JPG(踏み台スツール)

…………えー、ネーミングがベタなのはまだ仮称で、
便宜上適当にそう呼んでいるだけなものですから、ハイ。
これは“コンセプトハウスもしくは自邸”で展示利用するため、
用途を小田さんに説明してオリジナルで製作してもらったものです。
依頼した内容は
“食器棚の上段の使い勝手をよくするための踏み台と、
キッチンで楽に腰掛けられるスツールを一台に組み合わせたもの”
ということ。

JIO工房の純粋なキッチンスツールはウチにも一台すでに用意があり、
同じものは小田さんの定番作品としてこれまでに数多く製作されています。
また踏み台も素材の質感と色合いが素朴な作品として、
市販品とはひと味違った良さで評価を得ています。

キッチンスツール.JPG(人気の定番、キッチンスツール)
踏み台.JPG(幼児の遊びデスクにも利用できる“踏み台”)

踏み台部分の必要高さとか、大まかな点だけリクエストして
あとのデザインはすべて小田さんにお任せ。
製作秘話(というほどたいしたものではないが)を小田さんに聞いたところ、
当初は上記写真のような踏み台スタイルを基本に作ろうかと考えたらしく、
しかしながらスツールとしての機能と大きさを考慮すると重くなりすぎて
具合悪いだろうと考え直し、基本スタイルは従来のキッチンスツールに求め、
そこに踏み台部分を必要最小限の大きさで組み込む格好に落ち着いたのだそう。

一見すると踏み台にしては足が細くて華奢にも見えますが、
使用感覚としてはそうした不安感は感じられません。
ただし今回、ウチからリクエストした踏み台部分の高さが床面から40センチ。
通常の2段タイプの踏み台の上段へいきなり上るのと同じになるので
今後標準的な規格としては30センチ程度の高さに納めることになるかなと考えています。

スツールのほうについては座面スタイルなど従前の純スツールと同様なので、
座り心地はまったく問題ありません。
踏み台が足掛けにもなってけっこう快適な“兼用足掛け”になってくれます。
(次作以降、踏み台高さを少し下げれば写真以上に足掛け使用が快適になると思われ。)

使用例(踏み台).JPG(踏み台として使用時)
使用例(スツール).JPG(スツールとして使用時)

オリジナル作品から派生したものではありますが、
JIO工房のラインナップに新しいスタイルが加わったようで、
リクエストオーダーしたこちらとしてもなんだか喜ばしい限りです。

作品の詳細はお問合せ下さい。
高松建築工房

物置小屋の改修 [暮らし]

以前リフォームの仕事でお世話になったことのある御宅から、
物置小屋の土台がどうも怪しいので見て欲しい
という相談を受けたのが少し前のこと。

様子を見に伺うと、見事に土台が腐っていて。
ゴソゴソとチェックすると柱も下のほうがやばそうな感じ。
母屋の屋根との立地上の関係などで、小屋を建ててから10数年の間、
どうも冬場の雪が小屋の壁の下部をずっと覆い尽くす格好となり、
それが原因で壁面内部に水が回って腐朽が進んだのではないかと思われ。

で、建て直すか修繕するかと検討した結果、
とりあえず補修で対応するということになり、
先日から大工さんが作業を行っていました。

ウチは修繕に必要な材木関係の調達をお手伝いしただけなのですが、
昨日が作業最終日だったので仕上がり具合を見に行ってきました。
やぁ、腰壁が新調されてキレイに仕上がってます。
内部の柱も差し替えて補強してくれたようで、
これで当分の間はこれまで通り物置として使用できるでしょう。
小屋改修.jpg

大工の話によれば、雪水の壁面からの浸透もさることながら、
小屋入口に使っていたアルミサッシの敷居にも問題があったとのこと。
木造の床仕上げに使われるタイプではない仕様のレールだったので、
水が合板の床との隙間から土台に回ってしまったのかも、と。
当たり前のことながら、適材適所の重要さを改めて痛感した次第で、
それにしても当時、小屋を建てた工務店さんはどういう意図で
あんな敷居を使ったのか、いまもって謎です。

ストーブ設置@御代田の家 [暮らし]

御代田の家で作業が残っていたストーブ設置工事に出かけてきました。
薪ストーブの炉台は建築主さん側で制作することになっていて、
仕事などで多忙な合間を縫ってようやく炉台作りが終了し、
さっそく暖炉館の社長さんたちと出向いてきた次第。

御代田の家、薪ストーブ1.JPG(設置作業中)

設置作業は順調に終了し、その後の試運転でも
外気との気温差もあったおかげでオガライトが勢いよく燃焼し、
試運転予定温度の250℃まで問題なくもちあがりました。
(※オガライト……おがくずを固めてつくった棒状の木質系固形燃料)

御代田の家、薪ストーブ2.JPG(使用方法の説明に子供たちも興味津々)

薪ストーブは設置後初めて使用する際には
燃焼温度の高まりに合わせて金属のきしむ音や
燃焼部の表面が燃やされて変な匂いが立ち込めたりします。
最初の試運転でストーブ屋が立会って説明しないと
「変な煙と音が出て臭い匂いがするぅー!」なんて
連絡が入ったりして、後から事情説明するのに苦労する、
なんて暖炉館の社長が申しておりました。

建築(暖房)設備の範疇になる薪ストーブはマニュアルもありますが、
やはり道具として考えれば扱い方は“習うより慣れろ”という具合。
基本的な使用方法だけ理解してもらい、あとは実際に使用する中で
家庭の事情に応じた炊き方をマスターしてもらえばいいかなと思います。

御代田の家、薪ストーブ3.JPG(ウォーターフォード社製、トリニティー)

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