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安曇野市土地利用委員会(其の拾参) [安曇野・穂高]

啓蟄です……が、冬眠から目覚めた虫さんも、地面へ這い出してきたはよいけれど
地上を吹き抜ける風のあまりの冷たさに地中へ潜り直すのではないかと思われ。。。

昨日、土地利用市民検討委員会の最終会合が行なわれました。
既述のように土地利用委員会は一年半という日数をかけて論じ合った結果を
提言書というかたちでまとめあげ、それを今月のうちに市長へ提出する予定となっています。
“線引き”か“自主条例”かという悩みの種はとうとう我が委員会ではいづれの手法(ルール)も
総意を得るに至らず、提言書では両論併記という形を取ることになった次第。

市全域で異なったままの土地利用ルールを全市的に統一するため
市民の目線で討議し、意見集約して統一案を提言するのが委員会の役割として
最重要課題だったのですが、その点について統一案の提言が出来なかったのは
正直言って心残りな点だったりしております。
が、本質的な委員会の存在意義は統一ルールの選定作業だけではなくて
安曇野らしい土地利用のあり方を探るということにあるわけですから、
その意味で、どのようなルールを選択するにしても共通する土地利用の基本方針や
複数の区域別に設定した土地利用管理方針などをあれこれ議論できたことについては
貴重なことだったと思っています。

また新ルールの施行時期(現状ではH23年4月予定)までの期間の過ごし方として
現状のまま何もせずにいるのか或いは何らかの暫定的規制措置を取るのか、
という点についてはその間の対策も考えて実行するという趣旨の表現以外に
特に細かな例示は提言書では明記されてはいませんが、一方では関連内容として、
早期に景観計画を策定していく旨の提言が新たに書き加えられました。
これは建物形態のあり方についても論議した結果を反映させたものですが、
この日の市側の説明からも、景観計画策定は土地利用ルールの策定とは並行
あるいは先行して取り組むという姿勢が明確になって来ていることが感じられ、
今後の流れが注目されるところです。
とくに安曇野市の性格上、景観計画は市全域を対象地域とするのが自然な流れと思いますが、
検討が進んで意見集約の出来た部分があれば一部地域や部分的な内容からでも
先行して実施する考えも選択肢のひとつとしてあるようなニュアンスを、
市側の説明から感じられなくもありませんでした。
その点、ちょっと私の受け止め方に誤解があるかもしれませんが、
少なくとも景観計画策定や景観問題に関する取組みが積極的になって来ている点は
評価出来る点ではないかと思います。


土地利用管理に関する提言書の市長への提出は今月18日。
土地利用基本計画について出される素案に対するパブリックコメントも予定されています。
また同じく既述の景観計画策定委員会やマスタープラン策定委員会(共、仮称?)も
新年度早々から準備に取り掛かり、年度前半には会が正式に発足することになっています。
このふたつの委員会は現在の土地利用委員会の発展型という意味合いもあるようで、
委嘱される委員も同委員会メンバーからスライドするということもあるのですが、
景観という課題に関しては都市計画や土地利用というジャンルに留まる課題ではなく、
教育、交通、農業、商工業、観光、建築などが複雑に絡み合う問題でもあるので、
可能な限り多様な立場や職種から委員会に参加してもらって、
安曇野らしい景観のあり方を論じ合える環境づくりを行政にはお願いしたいところです。
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