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土地利用市民検討委員会(其の六) [安曇野・穂高]

またまた久しぶりのエントリーとなってしまいました……。

結局、3月末と4月に実施された土地利用市民検討委員会に関するレポートは出せずじまいで、
レポをご期待(?)頂いていた方には申し訳ない次第です。

委員会は本日、第10回目の会合を実施しました。
前回までの流れをおさらいすると、
土地利用の基本方針として
「農地の保全・農業の育成」「良好な住環境の育成」「商工業・観光の振興と育成」
という、大きく分けて三つの育成の枠組を考え、そこからさらに
「今ある農地を守り、活かすための原則」「新たに建物をつくる際の“立地・用途”に関する原則」
「新たに建物をつくる際の“形態”の原則」という、制度をつくる際の条件を考える作業を行いました。
その後、統一したルール作りを実践していくための流れを整理し、
そのなかで土地利用の原則の趣旨をさらに11の素案に分類。
そしてその原則が現行ルール(旧豊科、旧穂高、旧三郷・堀金・明科地域の従来制度)において
どれだけ達成できているかという考察をしつつ、統一ルール作りに必要な施策を考えようと
いう流れで討論が続けられました。

11分類の原則の趣旨は大まかに以下の通り。
農地の扱いについて
「(多機能・優良)な農地の保全の担保力」
「生産性に課題のある農地への開発の誘導」
「農業・農地の保全・支援」

建物の立地・用途について
「既存市街や集落付近への新たな宅地集約」
「農地が広がる地域での計画的宅地整備」
「大規模開発の際の住民判断の余地」
「大規模工業地の既存施設周辺への集約や団地化」
「生活に身近な商業施設立地の自由度の確保」

建物の形態について
「建物の高さ、色彩など建物形態に対する制限力」
「周辺環境との調和と緑化の推進」

全般
「まちづくりの計画や運用に対する住民参加の余地」

レポを出せなかった過去2回の委員会のおいて上記項目の
旧町村毎に異なる現行ルールによる達成度の比較考察が行われ、
ひとまずはそれらについて整理を終えました。
(その詳細を書くと長くなるので申し訳ないですが省略です。)
で、本日の委員会では、そうしてまとめられた原則案と現行ルールの考察をもとに
“立地・用途のルール”と“形態のルール”の両面についてさらに検討を続け、
統一された新ルールを作りましょうと提示された次第です。

“立地・用途”に関するルール作りの基本線としては
旧豊科地域と旧穂高地域のルール(線引きと自主条例)の両者を
基本ベースとして発展させていくという方向性になりつつある感じです。
どちらかの制度を芯に据えるとかいう意思統一までは至っていないので、
より深く掘り下げた検討がまだ必要になるでしょうけれど。

“形態”に関するルールづくりについては、所謂“景観問題”に直結するテーマで、
これまで旧5町村すべての現行ルールで対応には課題を抱えている部分のため、
早急にこの点を整理し、新しい制度策定に取り組まねばいけない部分でもあります。

以前のエントリーで安曇野市が近い将来「景観行政団体」に手を挙げる予定云々の
話を記しましたが、これまでは市側からこの点について口頭での説明または
レジュメの中での簡単な書き込み程度に留まっていたところが、
今日配布されたレジュメでは、現在進められている土地利用計画の検討のなかから
都市計画マスタープランの策定と平行して景観計画の策定を同時に行うという
構想について明確に提案がなされていました。

景観計画というのは景観法に基づいて景観行政団体(つまり近い将来の安曇野市)が
景観行政を進める場として定める基本計画のことを指します。
もちろん景観計画に定める事項は建物の形態云々だけではないわけですが、
それでも建築物(+工作物)などの形態について論議を深めていくというのは
とても大切なことに違いないわけで、景観計画を考えるスタート地点のひとつとして、
この課題に取り組んで行ければいいかなと思っています。

ちなみに次回委員会以降はしばらく上述の3つの原則に分類された
分科会方式での検討を進めていく予定になっています。
いろんな意見を持っている委員メンバー全員で討論出来るのが理想ですが、
特定の課題についてより深く討論するには分科会式での議論がよいのかもしれません。
そこでの検討は今秋初め頃まで続けられ、その後新ルールの原案として
報告出来るところまで持っていかれる予定です。

以上、本日までの委員会レポでした。
次回委員会は6月中旬頃予定です。


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