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木製窓 [家づくり]

世間が三連休だった先週末から週明けにかけての白馬の現場。。。
屋根の防水紙を張り上げ、ひとまず室内の雨じまいを終えたところで
建具の取付を始めました。

まず窓から作業を始めましたが、今回採用したのはマーヴィン社製の木製サッシ。
マーヴィン社は北米のサッシメーカーのひとつですが、
ログハウスやツーバイフォー住宅などで広く用いられているメーカーなので
名前を知っている、あるいはすでにご自宅に採用しているという方も多いと思います。
木製サッシの生産メーカーは国内外に多く存在し、それぞれに一長一短があります。
今回は上記メーカーの採用となりましたが、毎回同じメーカーを採用するわけではなく
案件ごとに適当と思われる建具メーカーのものを利用しております。
建具に合わせて家造りするのではなくて、家造りの内容に応じて建具を選ぶのですから
まあ当たり前といえば当たり前の話なのですが。

(開口部に据えられた窓)

で、木製サッシというのはログハウスという工法では
至極当たり前に採用されるサッシ種別だったりするのですけど、
建築全体(とくに住宅建築)で採用される窓の種類となると
圧倒的にアルミサッシがその市場シェアをキープしています。
正確なデータではありませんが、少々古い統計資料によれば
日本国内のアルミサッシ採用率は90%を軽く超えているとのこと。
最近は設計事務所やローカル工務店が手掛ける純粋な木造住宅建築の増加や、
輸入木造住宅の増加によって木製サッシ窓の採用率が高くなっているとは思われますが、
やはり日本ではまだまだアルミサッシの採用率が圧倒的ナンバーワンとなっていることに
異論を挟む余地はないかと思います。
また近年では樹脂(アルミ複合)サッシなども急速にその採用率が上がっているようです。

具体的数値は不明ですが、欧米は日本とは対照的に木製サッシの採用率が一番で、
とくに北欧諸国などでは厳寒対策として熱損失を考慮し、
日本のアルミサッシ採用率並みあるいはそれ以上のシェアで
木製サッシが採用されているのだそうです。
日本でアルミサッシが短期間で圧倒的シェアを持つに至ったのには
それなりの理由(気象条件、建築より求められるスタイル・仕様)があり、
当然ながらアルミサッシにも木製にはない利点もあるわけで、
私も過去の案件でアルミサッシを採用したことも幾多ありますが、
どの案件でも基本計画の段階ではまず木製サッシをベースに据えて考えてきましたし、
またこれからもそうであり続けたいと思っています。
というか、ログハウスというジャンルからこの業界に入った私としては
木製サッシの利用が当たり前という頭になってしまっており、
むしろアルミサッシのほうが特殊事例になってしまうわけでして。

建具についてこれから取り組んで行きたいと思っているのは
国産木材を利用した木製サッシの採用です。
現在までに利用している木製サッシは今回の現場同様にほぼすべてが外国産サッシ。
当然ながら使用している樹種も外国産木材なわけで、
国産材利用促進をして行きたいと考えている自分としては
なんとか国産材建具が利用できるよう努力せねばならないと思うわけでして。
室内の板戸や障子などの製作は地元の建具職人さんに頼んで作ってもらいますが、
それとて利用樹種はスプルースなどの外材に頼ることが圧倒的です。
コスト面で国産材の利用が厳しい側面もなくはないのですが、
余所様の工務店や設計事務所などの情報を仕入れてみると
やりようによってはかなりコストを抑えて良質な建具が出来るような話もありますし、
なんとか頑張って国産材建具サッシの採用を進めて行きたいと思う次第。

もっとも、建具も住宅という大きな器の構成要素のひとつなわけで、
全体のなかでの調和も考えねばならないのは当然ですから、
例えば外国産の構造材となるログハウスなどでは
同じ外国産材の樹種を利用した建具のほうが相性が断然よいわけで。
そうした全体のバランスを考えながら、木製サッシの選択に
踏み込む必要があるのは当然のことですね。


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