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床組作業と仮組解体 [家づくり]

ここ数日、本宅のほうの調子がいまひとつでして、
更新内容をなぜかアップロード出来ないでいます。
サーバー側の問題なのか、こちらのパソコンのソフトの問題なのか、
コンピューターに疎いわたしには何がなにやらもうさっぱり。
ということで、しばらくはブログだけの更新になるかもしれません。
(本宅の更新なんかいつも「今日のトップ」欄だけだろ?みたいなツッコミは聞こえないフリ……。)

で、現在進行中の現場の話です。
白馬の現場の方では先週末から今週半ばにかけ、床組を行いました。

(土台敷設)

土台を敷設し、床根太を流し、床下地となる構造用合板を敷きこみます。
床下地は建て方の間の作業床を兼用しており、とくに今回の基礎は
立ち上がりが相当に高いので、この作業床が在ると無いとでは
作業効率はもちろん、安全面でも格段の違いが出ます。

(床下地合板)

土台は今回、断面5寸角のモノを使用しています。
一般に土台は4寸角の使用されるケースが多いのですが、
今回はハンドログのため、基礎巾いっぱいに合わせた次第。
土台を単体で見ていると「太いなぁ」と思えたりもしますが、
この上に平均Φ300mmというログシェルが乗ってくると
5寸くらいではなんとも思わなくなるので不思議なものです。

ところで土台というと在来工法では在って当たり前の部材ではありますが、
丸太組構法というジャンルでは必ずしも必要とはされていない部材だったりします。
いえ、そういう表現は誤解を生むかもしれないですね。
正しくいえば、土台としてログとは別個に角材(または平角材)の部材を
必ずしも用意する必要はない、ということになります。
これは取りも直さず丸太組は軸組と異なり壁全体で丸太(または角材)を横向きに利用し、
それが「横架材」と同じ役割を果たしているためで、便宜上ログ積みの最下段を
“土台同等”と解釈してもよいことになっているからです。

基礎との緊結方法は細かなディテールで相違があるものの、
アンカーボルトで土台または土台同等の(最下段の)ログとしっかり行うという点では
理屈は同じ。耐力壁以上の応力がしっかりと基礎に伝わっていけばよいわけで、
実際に土台専用として角材を丸太材と基礎の間に敷設するか否かは、
適切な施工がなされていれば構造耐力上及び耐久性のいづれの点でも
どちらの納め方のほうが優位であるとは断言出来ないだろうと思われます。
(細かい点を突き詰めれば一長一短あるのですけどね。)
あとは設計施工業者の考え方次第でそれぞれに特長を生かして施工すればよいわけで、
わたしの事務所で設計する案件ではマシンカットでもハンドメイドでも
土台として専用の角材は必ず敷設するようにしています。

さてさて、現場はそういうわけで1階の床組を完了し、
あとは建て方の始まるのを待つのみとなりました。
昨日から加工場のほうでは刻みの終わったログの仮組み解体作業が行われています。
ハンドカットログでは最下段から始まったログの刻みをいったん仮組みし、
ノッチ(=ログの交差部)やグルーヴ(=上下のログ同士が接する部分の溝)などの
加工が正しく仕上がっているかをチェックすることになっています。
そして全ての段の加工を終えたら、今度は通しボルトや電気穴などをドリルで開口しつつ
最上段から順に解体していくわけです。

(仮組み解体)

組み上がったログを再び解体するというのは考えようによってはもったいない作業で、
「大型のヘリ4台くらいでこのまま吊り上げて現場に持って行ければなあ」などと
おバカなことを考えてしまうわたしが居たりする訳で。。。
でも現実には必需の作業ですし、仕方ないですね。
今度は“仮”ではなく現場での本組みですから、大いに楽しみです。

ちなみに工場のラインで加工されるプレカットのログの場合、
高い精度で一律に同じ刻みが行われるため、基本的にこうした仮組み作業は必要ありません。
(もしもやっているところがあるなら、それはそれである意味すごいことだと思いますが。)
せいぜいは広いスペースにログ壁の面単位で横に敷き並べて確認する程度だと思われ、
そこまでもせず、スケールをあてて誤刻みがないかチェックするだけの工場も多いようです。
もしかしたらそれすらしないで済ませる工場もあるかもしれないですね。

さあ、いよいよ来週は建て方です。緊張しつつも楽しみな数日間です。


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