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“CASBEE”を学ぶ [家づくり]

CASBEE……
Comprehensive Assessment System for Building Environmental Efficiency
の略称で、一般にキャスビーと読みます。

これは建築業界で近年注目を集めている建築物の環境性能評価システムで、
一般にはまだ少し馴染みの薄いシステムかもしれません。
手っ取り早く言えば、さまざまな角度から建物の環境性能を総合的に評価して
これをランク付けするシステムでして、CASBEEには建物の在り方によって
複数種類存在し、近年は戸建住宅の環境性能を評価する
「CASBEE-すまい(戸建)」版ができました。

詳しい解説は面倒なのでこちらのサイトをご覧頂くことにして。

http://www.ibec.or.jp/CASBEE/

簡単に言えば、
住まいの環境品質(快適性、安全安心、耐久性、まちなみへの貢献など)を向上させ、
環境負荷(エネルギー使用、CO2の排出など)を低く押さえることによって
環境効率を高めようとする、そうした総合的な評価をするシステムです。

かなり多岐にわたるチェック項目で性能評価を実施するわけですが、
単純に構造がどうだとか仕上げ材がなんだとか設備があれだとか、
そうした建築物そのものの評価だけにとどまらず、敷地全体の在り方や
周辺環境への貢献や負荷までもその評価対象とするところに
このシステムのオリジナル性と将来性が感じられます。

周辺環境への貢献と負荷という点についてみれば、
植栽とか周辺建物との調和とか、そんな点にまで触れられているので
景観計画の面でもその有用性が指摘されるところで、
現に安曇野市の景観計画策定委員会でもCASBEEの評価システムを
計画に関連付けるべきとの意見も提案されています。

逆に言えば、景観計画で建物の形態について論じたところで
見てくれ(外観)だけでは真に豊かな景観は出来上がらない。
総合性能の優れた住宅が作られてこそ地域環境にも貢献できると、
そういう視点で考えることも大切だと言えるわけで。

安曇野市の景観計画については別途進行状況をお伝えするエントリーを
アップする予定にしていますが、いづれにしてもこのCASBEEシステム、
完璧にコントロールされたものでもなく課題も見受けられますし、
世間での使われ方によっては危うい部分を感じなくもないのですが、
ユニークなすまいの評価システムであることには違いないと思います。

専門家でなくとも環境問題を身近に感じられるこのシステム。
私も上手にこれを利用して、これからのすまいづくりや景観計画の検討に
役立ててゆければと思います。
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