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土地利用市民検討委員会(其の参) [安曇野・穂高]

本日5回目の会合があり、出席してまいりました。
前2回では小グループに分かれてワークショップ形式での意見交換を行いましたが、
今日はまた委員全員でまとまっての討論会となりました。

協議の流れは前回会議までに出された意見を整理し、
それらを踏まえたうえで改めて全体会で意見交換するというスタイルでしたが、
やはり議論が集中したのは農地の扱いに関する点。
農業・農地保全振興、そしてそこから派生する景観保全を考えれば
極端な話として「開発(≒農地からの転用)は不要」とする意見も
先のグループ討論の席上でも提案されているのですが、
一方で「農家の実情を考慮すれば、一定条件下の開発は容認すべし」という意見もまた
当然ながら出されているわけで、その辺は今回もまた平行線のまま、
というか前に進まぬまま終わってしまった感があります。

以前のエントリーでも書いたとおり、やはりこの問題は単純な土地利用施策だけの
議題におさまるものではないですね。しっかりした農業施策を基盤に据えて、
否、それ以前に実際の農業に携わる人々がどう将来を見据えているのか、
その点がなにより安曇野の将来像を決めるスタート地点のひとつであるはずなのですが、
本委員会は“都市計画に関する土地利用”であって“農地利用”に関する委員会には非ず、
なので委員会に出席して農地問題に触れるたび、どうにも核心部分の討議を省いて
上っ面だけを撫でているような気になってしかたありません。
委員メンバーのうち農業関係者からは農家の現状を憂う声が多く出されていますが、
それも開発不要論に対するアンチテーゼの域を今はまだ脱するに至っていないですし、
そこから生まれて来るべき前向きな提案は未だ全委員メンバーを通じても出されることもなく。

来月になれば市内各地で地区別懇談会が開催されます。
農業関係者はじめ大勢(?)の市民が参加して頂けることを期待していますが、
その席上でも農業・農地利用の話が忌憚の無いなかで出てくることを望みつつ、
なにか土地利用計画上の有益な施策へのヒントが出てくることを願ってやみません。

以上の点について私なりにも思うところをつらつらと述べてきましたが、
その他には中心市街地の商業地に関する課題にも触れてきました。
安曇野市には穂高や豊科などの各地域で商店住居の密集した市街地エリアが在りますが、
そうしたエリアの既存商業地の多くはお世辞にも賑わっているとは言い難い状況で、
豊科の国道147号沿いなどは“シャッター通り”の様相も呈してきています。
で、“そうした既存商業地の再生を積極的に仕向ける都市計画にすべきだ”という意見が
ある一方で“廃れた商業地にいまさら投資してみたところで……”などという
悲観論というか突き放したような対立意見(市街地不要論)もあったりという具合で、
こちらも農業施策と同様に両論が並列しているのが現在の様子です。

市街地再開発・土地区画整理などという事業でドラスティックに市街地再生を目指す、
という案も当然ながら意見されつつ、同時にそうした事業に絡む多額の予算を
一部の限定された地域に投下するのはいかがなものかという声も出たりして、
それが市街地不要論というものが出てくる背景のひとつとなっているようです。

再開発事業や区画整理の是非については議論の余地はあるものの、
“市街地不要論”というのはアンチテーゼにしては少々極論が過ぎるかなという印象ですが、
市街地、ことに商業地の再生(≒活性化)は「そこに暮らす(働く)市民の自助努力」というのが
大前提だというのは言わずもがなだろうと思われ、
(その点については私に限らず多くの方も同意見だと思いますが……)
行政の土地利用計画などの施策はそれを後押しするべきものでなければと考えます。
これまでもすでに行政サイドでは旧町村時代から市街地活性化の施策(計画)は
あったのでしょうが、結果として効果が見えてこないのが残念です。

市民が自主的に地域の活性化に知恵を絞り、暮らしやすさと明るさを取り戻そうとして、
それを商工会や町内会、タウンマネージャーなどの活動によって協調して行く。
行政は各種の施策を通じてそれらの動きを助成して行ければいいと思うのですが、
言うは易く行うは難しって感じなのかもしれません。
事実、私の事務所が在る穂高駅前通りは中心市街地ではあるものの、
(私的見解では)お世辞にも魅力ある街(通り)とは言い難いところがあります。
(もちろん、各店舗を単独で見たときにはそれぞれに魅力ある店もあるわけですが。。。)

商工会や商店街からも特に通りの活性化に関する議案を持ちかけられたこともなかったですし、
またこちらからもそうした懸案を上申したこともありませんでした。
なのでホント、地域の活性化っていうのは簡単に成し得る話でないのは分かりますが、
「なにかしたいよなぁ」というのも本音だったりします。

安曇野……穂高は、ワサビ田や美術館や温泉や森の中の小洒落た喫茶店だけでない、
駅前通りもすごく魅力的だよと、もっと自慢出来るまちづくりをしたいなぁと、
いつになく思えてしまう今日この頃でした。

とか言いつつ、駐車場が広く使えたり道路向かいには百均ショップが在ったり
斜め向かいには金融機関が在ったり、隣は美味しいお餅屋さんが在ったり
百均の隣には洋菓子屋さん(←現在休業中……)が在ったり、蕎麦屋さんも美味しかったり
穂高神社まで歩いてすぐで、「苦しい時の神頼み」がいつでも気軽に出来たり(←オイッ)
自宅までも歩いて数分という程度の距離だったりと、、、
便利でオイシイ環境にある事務所の現在の立地にはいたく満足しているのですが。(笑)

最後は本筋から逸脱してしまいました。スミマセン……。
次回の委員会は来月20日の予定。
今度は専門家と市長がメンバーとなっている専門委員会との合同開催です。

土地利用市民検討委員会の詳細はこちら

http://www.city.azumino.nagano.jp/gyosei/shisei/tochiriyou_shiminkentoui/index.html


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