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断熱材のこと [家づくり]

断熱材とひと口に言っても、種類も形状も雑多で、それぞれに一長一短ありますよね。
施工業者によってもお勧めしている断熱材はまちまちで、
というより断熱施工の方法自体がいろいろなので、
建築主さんのなかにも 「で?けっきょくどれが一番いいのよ?」と
思い悩まされてしまっている方も少なくないと思われます。

私もこれまでいろんな断熱材を見たり実際に使用してきたりしましたが、
建物の工法による差異や断熱材の購入費などによって
あれこれと変更を重ねてきました。
ホントに一長一短なので完璧な断熱材にはまだ巡り合っていませんが、
ひとまず現在は“パーフェクトバリア”を断熱設計の基本に据えて検討することにしています。

“パーフェクトバリア”は断熱材の商品名ですが、
簡単に言えばポリエステル樹脂の製品で、ペットボトルをリサイクルして開発された商品です。
グラスウールのようなロール状のものからボード状に成形されたタイプまであり、
人体に悪影響のある粉塵が出ないなど、現場での施工性は決して悪いものではありません。
(普通のカッターナイフでは切断に少々手こずるようですが。。。)
同じ厚みのグラスウールに比して熱伝導率(=数値が低いほど断熱性能が高い…)も低く、
経年劣化もかなり少ないそうです。
(この点は私も長年使用したわけではないので、メーカーコメントに拠っています。)

ペットボトルということで元々の原料は石油だったりするわけですが、
リサイクル商品であるということと、パーフェクトバリア自体がリサイクル可能な製品でもあり、
再利用が難しいといわれる他の石油原料系のものに比べれば
エコロジーへの貢献も少なからずあると考えていいでしょう。
接着剤を用いずに熱融着で成形しているので、建物内における環境面でも
安心して使える素材ではないかと思われます。
価格の面でグラスウールなどに比べて高価なのは確かですが、
まあそれは価値観次第でどうとでも捉えられる程度の範囲だと思います。
(人によっては高いと言う人も高くないと言う人も居るだろう、という……。)

もちろん商品名がパーフェクトだからといって、この製品をもって
完全無欠の断熱材と呼ぶわけにはゆかないのも事実。
当然ながら工法次第で断熱材の納まり方も変わるわけですし、
そうした納まりに対する向き不向きも必ずあるわけで。
あとは工事全体のなかでの予算バランスも考慮せねばなりません。
(最近はどこの施工業者でも断熱材の予算比重は確実に高まっているようですが。)

いづれにしても自分の建てる家、住む場所がどういう気候の地域であるのか、
まずはその点からスタートし、その上で建物の施工方法に応じた
適切な断熱方法と部材の選定を順序良く進めていくことが肝要ですね。
天然素材系なら羊毛断熱材や炭化コルクなども価格はともかく人気が高く、
また、例えばボード系のネオマフォーム(by旭化成)は熱伝導率が極めて低く、
他の断熱材に比べて厚みを抑えることが可能な為、
とくに外断熱工法の住宅などでは利用価値の高い製品となっています。

どんな建築業種もそうですが、断熱(材)の技術も日進月歩で本当に奥が深いです。
私も頑張って勉強に励まねば。


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