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日本の家再発見スペシャル [暮らし]

昨日の昼間、某民放TVにて「日本の家再発見スペシャル・家という物語」という
日本の伝統的な民家を紹介する番組が放送されました。
私はその時間に観られなかったのでビデオ録画にて夜中に拝見しましたが、
皆さんの中にも御覧になられた方がいらっしゃるだろうと思います。
内容は、沢村一樹と本上まなみ(共、敬称略)の両名が
全国各地の特色ある古民家を探訪し、建物だけでなくそこに暮らす人々の
生活の知恵などというものも併せて紹介するというもの。
で、視聴した私の感想は、「狭いようでも日本はやっぱり広いなぁ」というもの。
そして同時に、「『和風』の多種多様さ」というものを同番組を通じて改めて認識した次第です。

今回は北は岩手県から南は沖縄まで合計6件の民家が紹介されていました。
当然ながらそれぞれの地域ごとに特色ある建物になっているわけで、
同じ日本という国でありながら、温暖な南の島と寒さ厳しい北国とでは
建物の仕舞いのどれをとってもまったく異なる様子が一見して判別できます。

亜熱帯と称して差し障り無い南の島では風通しを良くして少しでも快適に過ごせる為の工夫。
山口県萩市では市内を流れる水路を宅内へと引き込んでの利用。
高知では台風などの強烈な風雨にも耐えられるように生み出された土佐漆喰の壁。
“うなぎの寝床”とも云われる京都の町家では採光と通風を確保する為の工夫の数々。
丹後半島では猟師が愛船を引き込めるように作られた海岸沿いの“舟屋”という家。
そして岩手では東北地方一帯に見られる“曲がり家”という馬屋と母屋が一体となった家。

同じ民家であっても、また同じ木造であっても
これだけ気候や生活習慣が違えば、こうまで建物の様式が異なるものなのかと
感心を通り過ぎて感動すら覚えてしまいます。
でも、これらは紛れも無く日本のそれぞれの地域における伝統的な建物。
どれもが“純和風”なのです。

“和風”という言葉の表現については語り始めると長くなるので、
後日改めて考察したいと思いますが、
いづれにしても日本には「いろんな和風がいっぱい」存在するのですよね。
南の島には南の島の“和風”が。
雪国には雪国の“和風”が。
いえ、そもそも和風という表現自体が意味を正しく伝えていないというか、つまり……
……あぁ、いけない。“和風”の考察は別途改めて、でしたよね。すみません。

とにかく、こうした全国各地の民家探訪をテーマにした番組が私は好きです。
平成という時代に造られた最新の住宅を紹介した番組もそれはそれで良いのですが、
昔から伝わる生活の知恵という部分までを含めた古民家紹介は
設計屋の仕事の範疇を超えたところで私の生活全般の肥しになってくれるような
そんな気がしています。

惜しむらくは今回の番組が90分という(正味はもっと短い)時間内で
6件もの個性豊かな民家を紹介するには少々無理があったということでしょうか。
建物だけでなく生活習慣にまで言及し、尚且つミニコーナーみたいな部分で
現代の住宅(建築)事情まで紹介していたので
ある意味“欲張り”な内容だった部分にストレスを感じてしまいました。
同局系列で「遠くへ行きたい」なんていう旅系の長寿番組があることですし、
それと似たような流れでこうした伝統的民家探訪番組をレギュラー放映して欲しいなあと
真剣に思ったりする今日この頃でした。


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